【ホームタウン対談】市長と一丸/第二回 宇治市

サンガタウン城陽で日々の研鑽を積む選手たちにとって宇治市はとても馴染み深い街でもあります。今回は今年から宇治市に住み、サンガで活躍中の佐藤健太郎選手が山本正宇治市長に宇治市の魅力について尋ねました。

佐藤選手が住む宇治市の住みやすさと見どころ

山本▶先日の試合(第7節・ザスパクサツ群馬戦)では佐藤選手のアシストでサンガが勝利しました。サンガを応援する宇治市民を代表して感謝します。そして、今年からサンガに加入し、宇治市に住んでいただいていることをうれしく思います。実際に宇治に住まれた感想はいかがですか?

佐藤▶とても穏やかで住みやすい街ですね。車があればどこにでも行けるという便利さと自然環境のバランスも素晴らしいです。

山本▶宇治の名所はもう行かれましたか?

佐藤▶京都に来てからは清水寺に行った程度で、宇治はまだほとんど行けていません。ただ、先月に取材のロケをさせていただいたレストランにはよく行くようになりました。宇治市植物公園の景色が気に入っています。

山本▶宇治市には平等院鳳凰堂と宇治上神社のふたつの世界遺産を筆頭に、源氏物語ミュージアムや、宇治川の景色など、いろいろ見どころがあるので、ぜひお訪ねください。

佐藤▶市長のおすすめの場所はどこですか?

山本▶大吉山です。展望台まで往復40分の散歩コースで、宇治川や平等院、宇治の街並みを一望することができるんですよ。先日も孫と一緒に行ってきました。最近ではアニメ「響け!ユーフォニアム」(宇治市の京都アニメーション制作)の舞台になったこともあり、ファンの方もたくさんいらっしゃいます。あと、鵜飼いはご覧になったことはありますか?

佐藤▶いえ、ありません。

山本▶昔からの伝統漁法である鵜飼いが、宇治川で7月1日から行われるんです。女性の鵜匠がふたりいることや、人工孵化の鵜が活躍していることで話題になっています。特に陽が沈みかける時間帯の夕景が見事ですよ。宇治川沿いの散策と兼ねてぜひ。

佐藤▶はい、行ってみたいと思います。

ともに歴史を歩んできたお茶を後世へ受け継ぐための取り組み

佐藤▶ここでお茶席を体験できるのを、対談が決まった時から楽しみにしていました。

山本▶ここ「対鳳庵(たいほうあん)」は宇治茶の振興と茶道の普及を目的に宇治市が建てた本格的な茶室です。皆さんよくご存じの抹茶だけでなく、日によっては煎茶をいただけるのも、この茶室の特徴です。予約をすれば、先生の指導のもと、自分でもお茶を点てるお点前体験もできるんですよ。

佐藤▶煎茶のお点前をいただいたのは初めてだったので、とても新鮮でした。量はわずかでも、香りが豊かで、濃厚な味わいがあるのには驚きました。ところで宇治といえばお茶をイメージするのですが、どうして宇治はお茶で有名なのですか?

山本▶宇治は昔からお茶の生産が盛んで、江戸幕府にも献上されていたんですよ。生産量で言えば静岡県や鹿児島県の方が多いのですが、宇治は高級茶として全国で親しまれています。最近では外国の方からも「宇治茶」として認識されつつあるんですよ。宇治市としても、宇治茶や宇治茶によるおもてなしを広めていくことなどを目的にした「宇治茶の普及とおもてなしの心の醸成に関する条例」を制定し、さまざまな取り組みをしています。小学3年生に対して「宇治学」という授業でお茶のたて方や飲み方などの抹茶体験をしてもらっています。宇治市の小学校では蛇口をひねればお茶が出てくるのをご存じでしたか?

佐藤▶すごいですね!愛媛の小学校でミカンジュースが出てくる水道があるというのは聞いたことがあるんですが、宇治のお茶のことは知らなかったです。お茶と言えば甘い物との相性が良いですが、僕、甘い物が好きなんです。特に練習後には甘い物が欲しくなるんですが、何かおすすめはありますか?あるいはお茶にちなんだ食べ物を教えてください。

山本▶昔から茶団子や茶蕎麦が親しまれてきましたが、ロールケーキなどの洋菓子でも抹茶を使った物が増えてきています。最近は宇治抹茶カレーも登場するなど、お店それぞれが工夫をされているので楽しいですよ。

サンガと縁が深いこの街を盛り上げるために頑張りたい

山本▶実はサンガがJリーグ昇格を決めたのは、宇治の太陽が丘(京都府立山城総合運動公園)での試合だったのをご存じですか?

佐藤▶え!そうだったんですか!

山本▶サンガさんとのご縁もありますし、宇治市はスポーツが盛んな街でもあるんですよ。サッカーや野球をはじめ、ソフトテニスやバレーボールなどのスポーツが多くの人に親しまれています。特に若年層の育成には定評があり、全国大会でも好成績を挙げています。サンガさんから小学校の授業に選手やコーチを派遣していただいている「スポーツアカデミースペシャル」も、子どもたちに夢や希望を与える大変ありがたい取り組みと思っています。これからも「スポーツの宇治」であり続けるよう、施設や事業の充実に努めていきます。

佐藤▶僕が生まれた街にはJクラブはなかったので、プロサッカー選手とふれあえる機会はありませんでした。でも京都にはサンガがあるので、もっと選手とホームタウンの方々が接する機会が多ければいいですね。宇治から城陽の練習場は近いので、もっと僕たちの練習を見に来て気軽に声をかけてもらえるとうれしいですね。そして、応援してくれる方々を笑顔にして、ホームタウンを盛り上げるために、これからも頑張っていきたいと思います。市長もぜひ、僕たちの試合を見に来てください!

山本▶8月21日の試合は「宇治市応援デー」なので、応援に駆けつけますよ。佐藤選手もリーグ戦の中では緊張感がある毎日が続きますが、オフの時間にはここ宇治でしっかりリフレッシュしてください。そして、試合で活躍して、今年こそJ1昇格をよろしくお願いします。

佐藤▶はい、頑張ります!今日はお忙しい中、ありがとうございました。

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