【2021】爽やかな初夏の風を感じたい―京都の青もみじの名所

初夏の風が吹き、若葉が萌える爽やかな季節がやってきました。最近、紅葉と同様に人気になっているのが京都の「青もみじ」。特に歴史のある社寺では瑞々しい若葉と重厚な建物が調和し、写真を眺めているだけでも清々しい気分になります。今回はそんな青もみじを写真で楽しんでいただくために、京都府下のおすすめ寺院を3カ所ご紹介します。

初夏の風が吹き抜け、新緑色に染まる「もみじ参道」 光明寺(長岡京市)

バス停から坂道を歩くこと約10分、やがて見えてくる立派な総門は法然上人の弟子であり、『平家物語』にも登場する熊谷次郎直実(くまがいじろうなおざね)が開基といわれている西山浄土宗の総本山・光明寺です。境内の参道両側には数百本のもみじが植えられ、京都屈指の紅葉の名所として知られています。

総門の向こうに見える表参道は通称「女人坂」と呼ばれ、こちらの青もみじも素晴らしいもの。坂の先に光る新緑がまぶしいですね。

また、総門をくぐって左手に行くと「もみじ参道」があります。初夏はもみじのトンネルができ、爽やかな初夏の風を感じながら青もみじの中を歩ける日が、早くやってきますように……。

■■INFORMATION■■
光明寺
京都府長岡京市粟生西条ノ内26-1
075‐955-0002
9:00~16:00受付終了
境内自由(ただし秋の紅葉シーズンは拝観料500円)
アクセス JR長岡京駅または阪急長岡天神駅より阪急バス旭が丘ホーム前下車、徒歩10分
※光明寺および近隣には駐車場がないため、公共交通機関をご利用下さい見頃:5月上旬〜6月上旬

君尾山の静寂な森に佇む「国宝の二王門と青もみじ」 国宝光明寺二王門(綾部市)

君尾山のトレッキングコースを歩いていると突然現れる朱塗りの美しい門。
こちらは聖徳太子が創建したと伝わる光明寺に宝治2(1248)年、建立されたといわれる二王門です。
入母屋造の二重門で、屋根は全国的にも珍しい栗の栩葺(とちぶき)。
京都府北部唯一の国宝建造物に指定されています。
平成30(2018)年に約3年かけて行われた修復工事により、約750年前の創建時の色を再現した落ち着いた朱塗りに戻りました。

特に美しいのが、山門をくぐって振り返ってみる景色。門を取り巻くように瑞々しい青もみじと朱色のコントラストが見事です。

門の左右に安置された慶派(仏師の一派)の二王様は必見。ついつい写真におさめたくなるなる雄々しさです。
■■INFORMATION■■
国宝光明寺二王門
綾部市睦寄町君尾1-1
0773-55-0550
境内自由
アクセス JR綾部駅よりあやバス「あやべ温泉前」下車、徒歩40分

境内を数千本もの青もみじが埋め尽くす「丹後のもみじ寺」  金剛院(舞鶴市)

赤レンガパークなどがある東舞鶴の街中から、車でおよそ15分。山に抱かれて佇む金剛院は、三島由紀夫の『金閣寺』にも登場する名刹です。境内のいたるところに植えられたもみじは、樹齢数百年から数十年の木まで約数千本もあり、中でも江戸時代に細川幽斎(藤孝)が作庭した鶴亀の庭と共に植樹した楓が有名で、「丹後のもみじ寺」としても親しまれています。

特にオススメなのが、お隣にある鹿原公園からの眺望。三重塔(重文)は平安時代の白河天皇の勅願で建立され、室町時代に再建されたもの。境内を埋め尽くすように萌える新緑に、どっしりと構える三重塔が浮かび上がります。

そして、ぜひ拝観していただきたいのが、守り伝えられてきた寺宝の数々を安置する宝物殿。中でも鎌倉時代の超有名仏師・快慶の作と伝わる深沙大将立像・執金剛神立像は必見(どちらも重文)!周囲を睨めつける力強い姿と、脈打つ血管さえ表現した高度な技術に脱帽です。


■■INFORMATION■■
金剛院

京都府舞鶴市字鹿原595
0773-62-1180
9:00~16:00
拝観料 300円(宝物殿は別途500円)
アクセス JR舞鶴線「東舞鶴」駅から京都交通バス「鹿原」下車徒歩10分、またはJR小浜線「松尾寺」駅から徒歩20分

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