【Vol.42-巻頭特集】SMILE〜すべては週末の笑顔のために。(後編)

2016シーズン始動直後から、ピッチ外での笑顔も印象的なふたりがいる。
これまで大切にしてきたのは、仲間から学ぶ姿勢と、ピッチ内外でのコミュニケーション。
円熟期に差しかかった彼らが今、チームが一丸となって目標を達成するための鍵について語る。
※後編です。

互いにカバーし合うことでチャレンジできるチームにしたい

佐藤:シーズンはまだ序盤だけど、これまでの試合では90分の中で自分たちのリズムもあれば、相手のリズムで進むこともある。もちろん自分たちのリズムを長くするのがいいけど、一言で「リズム」と言ってもいろいろあるよね。ボールを保持してるのも自分たちのリズムだけど、ディフェンスをしている間も自分たちでリズムを握れる。そういう引き出しが多い方がいいので、これからチームで話し合っていきたい。

石櫃:体力的に苦しくなったら前の選手が寄せていっても、相手にプレッシャーをかいくぐられてしまうことがあるけど、慌てる必要はない。後ろの選手としては「大丈夫!」、「ガマン!」と、ひとつ声をかけることでチームを落ち着かせるようこれからも意識していきたい。

佐藤:このチームは「慌てるな!」、「大丈夫!」という声をよくかけてもらう。たとえ相手にボールを回されても「回させている」と考えるぐらいのメンタルは大事。そういう声かけをしてくれる人がいると、みんな試合を冷静に見ることができるようになると思う。

石櫃:慌ててもいいことはないしな。たとえ攻められ続けても動揺しなくていい。

佐藤:サッカーはミスのスポーツだからボールを失っても、パスがつながらなくても、互いがカバーできればいい。そこに変なストレスを感じる必要はない。

石櫃:守りもそうやし、前に出ていく時も個人の判断で出ていけばいい。誰かが出て行ってから、その後を他の選手がついていくのもあり。

佐藤:ビツさんが岡山戦でゴール前に出て行った時がまさにそうだったよね。長い間上下動していて疲れているはずの時間帯なのに、ゴール前まで詰めてくれたからあのゴールが生まれた。そういう風に誰かが出ていった時は、周りがカバーできればいい。そうすることによって、思いきったチャレンジができるようなチームにしていきたい。

石櫃:J1に昇格するという目標はチームで共有できてる。互いにカバーをしながら全員で勝利できるよう、週末のゲームに向けていい準備をしていきたいな。

【取材協力】
restaurant&garden chou-cho
京都府宇治市広野町八軒屋谷26
宇治市植物公園駐車場内
TEL:0774-44-8845
open 11:00-22:00 close mon

プロフィール:石櫃 洋祐

石櫃 洋祐 ISHIBITSU Yosuke

1983年7月23日生まれ。大阪府出身。大阪学院大学卒業後、ヴィッセル神戸、名古屋グランパスでプレーし、2008年には日本代表に選出された。2014年にサンガに加入。サイドバックとして精力的に上下動し、精度の高いクロスボールを供給することから「クロスボール職人」の異名を持つ。また、攻撃参加時やフリーキックでは右足の強烈なキックで自らゴールを狙うこともできる。

プロフィール:佐藤 健太郎

佐藤 健太郎 SATO Kentaro

1984年8月14日生まれ。三重県出身。順天堂大学卒業後、モンテディオ山形、ジェフユナイテッド千葉でプレー。ボランチが主戦場だが、左サイドもこなすことができる。サンガに加入した今シーズンは、開幕戦からスタメン出場し、的確なポジショニングや対人の強さで攻守の舵を取るとともに、精度の高い左足のキックでチャンスを生み出している。

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