地域産学官連携モデル「ふくいろキラリプロジェクト」の実績紹介

今回ご紹介いただく「ふくいろキラリプロジェクト」は、従来の産・学・官に加え、“地域産業支援機関”と“販路開拓等支援事業委託事業者(山川印刷所)”、さらに28年度からは“一般社団法人福島県発明協会”がチームに加わっています。

 そのチーム体制により、地域産業支援機関による企業への案内やフォローアップ、印刷会社によるパッケージ(広報)デザインや販路調査、マーケティング、福島県発明協会による知的財産等支援からのスムーズな事業化など、ものづくり中小企業をトータルにサポートしています。その成果から、2017年には第15回産学官連携功労者表彰「科学技術政策担当大臣賞(地方創生賞)」を受賞されました。

では、福島イーブックスK氏より、ご紹介いただきます。

福島県産業の早期復興を目指して

福島県の早期復興を促す、新商品開発事業について紹介します。

発注者:福島県商工労働部産業創出課
業務名:中小企業販路開拓等支援事業「ふくいろキラリプロジェクト」(H25年度~現在)

仕様について

(1) 県内企業の新商品開発から流通までのフォローアップ業務

新たな新商品案件及び平成25年度から地域産業復興支援アドバイザーが支援した継続中の新商品案件をはじめとする県内企業の新商品開発案件について、次の支援を行う。

ア :パッケージデザイン等の支援

企業が開発した新商品について、販売促進を目的としてパッケージングやラッピング等のアイディアの創出及び試作支援等を行う。

 イ :開発商品のパンフレット、ホームページ等の作成支援

企業が開発した新商品・新技術のほか、本県ものづくりをPRすることを目的としたパンフレット及びホームページ等の開設及び運用する。

ウ :販路開拓支援

県内企業の新商品・新技術をPRするため、展示会及び販売会等へ出展する。

事業の流れについて

(1) 産学官連携チームの結成

東日本大震災後、福島県内企業の工業製品出荷額は激減。地域の雇用を支え、長期的な福島復興を牽引する「ものづくり」の早期復興を成し遂げるため、東北大学の堀切川教授、福島県、(株)山川印刷所が主となる産学官連携チームをH25に結成。

(2) なぜ、印刷会社が産学官連携チームに入っているのか

全国的によく耳にする言葉「産学官連携」。しかし、新製品が完成して「よく出来ました」で支援打ち切りがほとんど。しかし、ものづくり中小企業はメーカーの下請けがメインであり、新製品を開発しても営業のノウハウもなければ販路もない状態で、せっかくの製品が埋もれてしまいます。

(3) 印刷会社が販路をコーディネート

販路開拓支援のため、地域に根差した印刷会社として企業間のネットワークを活用。また、ものづくり企業単独ではなかなか成し得ない「ブランド化」に着目。県事業としてのパブリシティ効果や、開発商品群を「福島県の企業力ブランド」として、そのボリューム感を活かしPRしています。さらには、市場マーケティングや製品完成後のパッケージデザイン等も担当します。

(4) 連携が生み出す包括的支援

平成25年度から当プロジェクトは進化しており、年々支援の幅を広げています。(一社)福島県発明協会がプロジェクトチームに参画し、知的財産に係る支援を実施。また、地域産業支援機関が訪問後のアフターフォロー。さらにはクリエイターによるプロダクトデザイン支援など、ものづくり中小企業を取り巻く、事業化までの支援を包括的に支援しています。

※当事業スキームは、(一財)日本立地センターの林聖子氏

(※現:亜細亜大学教授)より学会発表

01

―企業成果・表彰―

02gousei

商品開発 35 件/技術相談 240 件/特許 9 件/意匠 5 件/商標 8 件 (H30年2月23日現在)

◆iFデザイン賞2016受賞(ドイツ) / 2015、2016年グッドデザイン賞 受賞
◆Good Practice 2015 受賞 / 第60回福島県発明展原町商工会議所会頭賞 受賞
◆須賀川市工業製品認定 / 福島県新商品生産による新事業分野開拓者認定制度 認定

 ―事業成果―

180509jyusyou02

・内閣府 科学技術政策担当大臣賞<地方創生賞>受賞

【事例名】開発提案から知財創出・販路開拓まで包括支援型御用聞き企業訪問により次々と新製品を生み出す新しい地域産学官連携モデル「ふくいろキラリプロジェクト」~製品開発型企業への転換促進による飛躍的な復興と地方創生の実現~

これまでのものづくり地方創生事業の活動が、国における「地方創生」のベストプラクティス、ベストモデルとして、ゆえに地方創生活動で日本一の成果事業となる。

・MONOZUKURI×MOVIE

福島県のものづくりイメージ動画です。一人でも多くの方に「ものづくりってかっこいい」を伝えたい。工場の機械音と音楽の融合をお楽しみください。

・成果事例集の発行

04book

ものづくり企業が開発・事業化した製品紹介を中心に、毎年発行しています。営業・販促ツールとしても企業さんに活用されています。

“福島イーブックス|ふくいろキラリ成果事例集”はこちら

―これからの「ふくいろキラリプロジェクト」ー

 ふくいろキラリプロジェクトは、一企業の前向きな取り組みがベースとなっています。そのような企業の出現は地域全体へ良い刺激となり、地域企業のモチベーション向上、さらには地域産業の活性化へとつながると考えています。

 これからも福島県の力を全国へ、地方創生のベストプラクティスとして世界へ、強く発信していきます。これからも、ふくいろキラリプロジェクトに是非ご期待ください。

・・・・・・・福島イーブックスK様ご紹介ありがとうございました。

これまでになかった産学官連携の形を知ることが出来ました。特に地域に根差した印刷会社による、販路開拓支援やブランディング戦略やマーケティングまで幅広く活躍されたことを誇りに思います。我々、京都イーブックス(運営:株式会社グラフィック)でもこの事例を参考に京都ならではの産学官連携を築いていきたいと思います。

 

 

 

地域産学官連携モデル「ふくいろキラリプロジェクト」の実績紹介

今回ご紹介いただく「ふくいろキラリプロジェクト」は、従来の産・学・官に加え、“地域産業支援機関”と“販路開拓等支援事業委託事業者(山川印刷所)”、さらに28年度からは“一般社団法人福島県発明協会”がチームに加わっています。

 そのチーム体制により、地域産業支援機関による企業への案内やフォローアップ、印刷会社によるパッケージ(広報)デザインや販路調査、マーケティング、福島県発明協会による知的財産等支援からのスムーズな事業化など、ものづくり中小企業をトータルにサポートしています。その成果から、2017年には第15回産学官連携功労者表彰「科学技術政策担当大臣賞(地方創生賞)」を受賞されました。

では、福島イーブックスK氏より、ご紹介いただきます。