【Vol.45-巻頭特集】Second Season(前編)

大学時代からの盟友とともに同じサンガでプロに。Jリーグの世界では稀なシチュエーションを体験したふたりの選手がルーキーイヤーに感じたこと、そして2年目のシーズンに懸ける思いを語り合う。

大学時代は常に一緒に行動。まさか同じサンガでプレーするとは・・・

内田:初めて会ったのは関西大学サッカー部に入ってからだよね?

和田:オレがヴィッセル神戸ユース、ウッチー(内田恭兵)がジュビロ磐田ユースにいた時に対戦したことがあったみたいやけど、それは後になって知った話やしね。

内田:部員の数は多かったけど、カテゴリーが一緒だったし、ひとり暮らししてた場所も近かったから、大学時代はアツキと一緒にいる時間が一番長かった。

和田:入学当初から部活の帰りによくご飯を食べに行ってた。

内田:当時は自転車の移動だったから、「今日もちょっと寄っていこうか」みたいな感じで行ってたね。今は車で練習場に来ているから一緒に何かするのも面倒臭いけど(笑)。でも昔も今もふたりのノリはあんまり変わってないな。あまり何も言わなくても互いのことをわかっている感じ。サッカーでもそうだった。関大はポゼッションサッカーで、オレもボールを持ちたいタイプだったので自分には合ってたかな。

和田:オレも関大では気持ち良くプレーさせてもらってた。ボランチをやってたけど、ほんと自分のやりたいようにプレーしてた記憶しかない。そしてずっと一緒に試合に出ていたからかもしれないけど、ウッチーはこちらが出したいタイミングで走ってくれてたからやりやすかったよ。

内田:大学時代に一緒に試合に出てた時もそうだけど、サンガでやってる今も紅白戦の時に同じことを感じる。アツキはボールが出てくるタイミングを取りやすい。アツキがトラップして顔を上げた瞬間、なぜか目がよく合うし(笑)。まぁ、まさか一緒にサンガでプロになるとは思ってもいなかった。サンガに加入が内定したのは10月か11月だったよね?

和田:そう。一緒にサンガのトレーニングに参加した後、ふたり揃って監督に呼ばれて内定を知らされた。

内田:ユース出身ということで縁があった磐田のキャンプや、他のクラブの練習に参加させてもらったけど、一番最初に声をかけてくれたのはサンガだった。

和田:オレも神戸ユース出身だから神戸のキャンプにも参加させてもらったり、他のクラブからも練習試合に呼んでもらったりしたけど、サンガに決めた。

内田:大学のシーズンが終わってサンガのシーズンが始動するまでは静岡に帰ってたけど、アツキは何してた?

和田:関大に残ってみんなと一緒に練習してた。

内田:その後、サンガの自主トレが始まった時に再会して、「おう、久しぶり」って感じになったんだよな。

プロフィール:和田 篤紀

和田 篤紀 WADA Atsuki

1993年2月9日生まれ。兵庫県出身。ヴィッセル神戸ジュニアユース、ヴィッセル神戸ユースを経て関西大学サッカー部で司令塔としてプレー。大学卒業後の2015年、サンガに加入。チーム屈指のボールコントロールやパスの精度を持つテクニシャン。昨シーズンはリーグ戦9試合に出場した。弟・倫季も光州FC(韓国)でプレーするプロサッカー選手。

プロフィール:内田 恭兵

内田 恭兵 UCHIDA Kyohei

1992年11月5日生まれ。静岡県出身。ジュビロ磐田ユース、関西大学サッカー部を経て昨シーズン、サンガに加入。サイドバックなら左右どちらでもこなせる貴重な存在。昨年の第5節・コンサドーレ札幌戦ではスピードに乗ったドリブルからクロスボールを供給し、決勝点をアシスト。記念すべきプロデビュー戦を自ら勝利で飾った。

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